バイリンガル教育への誤解

FLYUのカリキュラムの狙いの一つは言語習得にもっとも有利な幼少期から英語に長時間触れる事で、自然と英語を身につけていく事です。ただ、保護者の方の中には小さい時から英語を習う事で、「日本語の習得が遅れるのではないか?」「どっちも中途半端になって考える力がつかないのではないか?」という不安を持ってらっしゃる方もいるのではないでしょうか。残念ながら日本では教育のプロとされている方でさえ、その様な早期英語教育に対する批判をされる方がいらっしゃいます。

私達は、幼少期から複数の言語を学ぶ事がむしろ子供の総合的な学力の向上にプラスになると考えています。言語の習得とは単に単語や文法を覚える表面的な部分だけでなく、その言葉の持つ概念を深く理解する根底部分があると考えられています ( ジム・カミンズ “Common Underlying Proficiency” 1981 ) 。例えば重力(Gravity)という言葉を使える様になるには、単に名前を覚えるだけでなく、「重力」とは何か?という概念を理解する必要があります。しかし、一度「重力」という概念を理解する事が出来れば、英語のGravityを理解する事は容易です。逆に、英語で身につけた概念を日本語に適用することもできます。つまり、2言語を身につけるからといって時間が2倍かかる訳では無いと言うことです。

また、バイリンガル教育は言語以外の学力にも貢献すると考えられます。英語で「恒温動物」の事を “Warm-blooded Animals”と言ったりしますが、正しい表現では無いですよね?日本語の「恒温動物」の方が生物学的には正確な表現ですが、一方で英語の”Warm-blooded Animals”の方が子供には概念が理解しやすいかもしれません。この様に、物事を複数の言語で学ぶ事で、一つの言語だけで学ぶよりも理解が早くなったり、正確に理解できたりするメリットがあります。私の経験でも、日本語では理解が難しかった難解な数学や物理学の問題が、英語の教科書を読む事で楽に理解できた事があります。

日本ではバイリンガル教育を特別な物と考えてらっしゃる方もいますが、世界を見渡すと両親の母国語が違う、親の国籍と現在の居住地が違う、国の公用語が複数ある、と言った理由で生まれた時から複数の言語環境で育つ子供は全く珍しくありません(例えばヨーロッパの小国など)。また、その様な環境が子供の成長に不利だという様な事が議論になる事すらありません。

最近の国別学力ランキングによると、科学、読解力、数学全てにおいて世界1位となったのはシンガポールですが、シンガポールは多民族国家で公用語が4つもあります(英語、中国語、マレー語、タミル語)。国民の7割強は中華系で、ほぼ全員が英語と中国語のバイリンガルです。幼少期から2言語での教育を受けていますが、英語を自由に操りながらも民族の言葉、アイデンティティーもしっかりしています。

      

      

私たちの子供たちは将来彼らと共に働き、切磋琢磨していかなくてはならないのです。

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